兵庫県立芸術文化センター - ARCHI'RECORDS(アーキレコーズ)- 建築紹介・建築探訪録        

兵庫県立芸術文化センター

           
0150:兵庫県立芸術文化センター メイン

0150 - 兵庫県立芸術文化センター
竣工:2005年
設計:日建設計
住所:兵庫県西宮市高松町2-22
賞歴:2007年日本建築学会作品選奨
   2007年BCS賞

皆様どうも. 今回でこのサイト150件目の建築紹介となります. この活動が続けられますのも、ひとえに皆様のご支援・ご協力あってこそだと思います. 皆様への感謝とともに、今後も実りある建築スポット情報を発信していきます.

さて、そんな記念回である今回は阪神間特集2件目. 紹介するのは阪急西宮北口駅付近に近年完成した、兵庫県下有数の規模を誇る総合文化施設 兵庫県立芸術文化センターです. 過去には建築学会の作品選奨にも選定されたことのある、こちらの現代建築を探訪してきました.
0150:兵庫県立芸術文化センター 阪急からの連絡通路①

0150:兵庫県立芸術文化センター 阪急からの連絡通路②

0150:兵庫県立芸術文化センター 2階ペデストリアンデッキ

0150:兵庫県立芸術文化センター 2階から公園を見下ろす

それではまずは阪急西宮北口駅の南出口からスタート. 余談ですが西宮市の中心部にはJR・阪神・阪急の3社の駅が近くもなければ遠くもない微妙な距離をとって配置されています. 個人的には西宮ガーデンズのある阪急には芸術・文化施設が、JRには商業施設が、阪神には市役所や銀行支店などの経済・金融施設が各駅の特徴としてあるように思いますが、電車を間違えると30分ほど歩くはめになるので注意が必要です.

芸術文化センターがあるのはこの駅から南西に200mほどという駅近な場所にあり、南出口からは屋根のある連絡通路(写真1・2枚目)で結ばれているため雨のときでも安心. 太陽光パネル?がビッシリと貼られたガラス屋根が、ユニークな影を作り出していました. 連絡通路を通ってまず到着したのは、花びら断面の列柱が印象的なペデストリアンデッキ(写真3枚目). 朝方に撮影したため、いい感じの影が出来上がっていました.
0150:兵庫県立芸術文化センター 高松公園の様子

0150:兵庫県立芸術文化センター 公園から列柱をみる

0150:兵庫県立芸術文化センター 上階に小ホールのある外観

0150:兵庫県立芸術文化センター ペデストリアン下のピロティ

0150:兵庫県立芸術文化センター ピロティの列柱

0150:兵庫県立芸術文化センター 1階入口

0150:兵庫県立芸術文化センター 列柱の座部分のデザイン

2階のデッキから階段で地上レベルまで降りてきました. 芸術文化センターの入口となる敷地北東側には「高松公園」とよばれる緑のあるオープンスペース(写真1枚目)が設けられ、その公園をL字に囲うようにプレキャストの列柱が並んでます. 列柱の奥はメタルポイントによるサッシのないガラスウォールがビッシリと張り巡らされ、近くでは内部の空間と連続し、遠目では街の風景がガラスに映る(写真3枚目)といった透明感のあるガラスが非常にカッコいいデザインでした.

芸術文化センターは阪神淡路大震災の文化復興のシンボル施設として、元々ニチイ(現在のサティ)があったこの場所に建設され、2005年に開館しました. 設計を手掛けたのは日建設計で、建築の素材感を活かしたデザインで「福山市中央図書館」や「大阪弁護士会館」など数々の著名な現代建築を手掛けた江副敏史(えぞえ さとし)氏が統括として携わっています.
0150:兵庫県立芸術文化センター 東側のレンガ壁①

0150:兵庫県立芸術文化センター 東側のレンガ壁②

0150:兵庫県立芸術文化センター レンガ壁内部の廊下から

0150:兵庫県立芸術文化センター 丸窓が備わったレンガ壁

0150:兵庫県立芸術文化センター 南側からの眺め

0150:兵庫県立芸術文化センター 西側外観①

0150:兵庫県立芸術文化センター 西側外観②

建物の東側で接する道路を南に歩いて行くと、淡い色合いをしたレンガ壁(写真1枚目)を発見. レンガ壁はこの場所だけでなく外壁全体に使用されていますが、じつはこれタイル貼りではなく、54万個もの実際のレンガを使用しており、現場で実際に凹凸をつけて積み上げています. 本物の素材感を徹底的に突き詰めた、味わいのある壁面になっているのが実にイイです. 奥にある丸窓にも丁寧に並べられている(写真4枚目)のが個人的にグッときます.

公園エリアから見ると建物の全体はわかりにくいですが、試しにグルッと一周してみると実際は超巨大な建物です. 例えば写真5枚目は南側から撮影した写真ですが、奥に広がるレンガ壁の全てが文化センターの建物. 手前に広がる住宅展示場と比較すると超巨大です. 西側から撮影した外観(写真6・7枚目)をみてもご覧の通り. こちらは各ホールのフライタワーが入るためこのような大きいものになっていますが、『レンガの要塞』と形容できてしまいそうなそのスケールに圧倒されてしまってました.
0150:兵庫県立芸術文化センター メインエントランス①

0150:兵庫県立芸術文化センター メインエントランス②

0150:兵庫県立芸術文化センター メインエントランスを2階から

0150:兵庫県立芸術文化センター 湾曲したPC天井

0150:兵庫県立芸術文化センター 2階の内観

それでは1階の入口からエントランスフロア(写真1枚目)に入っていきます. 階段や壁面には色合いの強い木のムク材が使用され、コンクリートの色合いの空間で強い存在感を放っています. 階段は踏面が非常に大きく取られた緩やかなものですが、踏面の小さい階段に慣れてしまってる自分の足にとってはちょっと馴染みづらい階段でした.

天井には入口側に向かって広がるように、湾曲したプレキャストコンクリート(写真3・4枚目)が使用され、硬い印象のあるコンクリートが柔らかい空間を全体的につくり出しているのが面白いポイントに感じます. 2階にはカフェも併設され、この空間内で一息つくこともできるようです.
0150:兵庫県立芸術文化センター 共通ロビー

0150:兵庫県立芸術文化センター 共通ロビーの天井

0150:兵庫県立芸術文化センター 共通ロビー斜め

0150:兵庫県立芸術文化センター 共通ロビーの中庭①

0150:兵庫県立芸術文化センター 共通ロビーの中庭②

そして2階にあがり、『ピアッツア(イタリア語で「広場」)』とよばれる共通ロビーのスペースに到着. ガラス天井によって覆われたトップライト(写真2枚目)は、ロビー全体を幻想的な白の空間に変貌させる見事な仕掛けです. ロビーの側には緑のあるテラス(写真4枚目)が設けられ、あまり閉鎖的な空間になっていないのもいいところ. 中庭からのキツイ日差しも関わらず、ロビーの白さにあまり影響していないのも、丁寧な光の検討によるものだと思います.

このロビーから2000席の大ホール、800席の中ホール、400席の小ホールへの各ホールにアクセスできるのですが、当日は公演時間外のため全て締切でした. 各ホールはムクの木材によって包まれた温かみのあるホールということで、また後日お邪魔しようかと思います. 素材感への徹底ぶりもさることながら、それを活かした現代的なカッコいいデザインも加わり、個人的にはとても素晴らしい文化センターでした. 興味のある方はぜひ、ではでは今回はここまで〜


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・『近代建築2017年5月号』にて写真提供をさせていただきました.

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