青山ビル - ARCHI'RECORDS(アーキレコーズ)- 建築紹介・建築探訪録        

青山ビル

           
0187:青山ビル メイン

0187 - 青山ビル
竣工:1921年
設計:伊東恒治
住所:大阪府大阪市中央区伏見町2-2-6

皆様どうも. 船場中心部の生きた建築シリーズの2件目は、前回紹介した「伏見ビル」のすぐ西隣に建つ青山ビルです. ビルの正面を覆い尽くすほどの蔦に覆われたモジャモジャのファサードと特徴とした、こちらのモダンビルの探訪レポートをお送りします.
0187:青山ビル 正面ファサード①

0187:青山ビル 正面ファサード②

0187:青山ビル 扉と蔦

0187:青山ビル 秋頃のファサード

それでは外観から. 伏見ビルのように角地ではないため、伏見町通に面した北側しか見れませんが、入口以外のほぼ全面を覆う緑の存在感は凄まじいもの. 現在のビルは5階建てですが、4階より上のフロアは後年に増築されたもの. 外壁を覆う蔦は、あの甲子園球場の株を分けてもらったものらしく、セットバックした増築フロアにまで壁面緑化が広がっています.

建物全面を植物である蔦が覆うため、建物の表情は季節によってガラッと変化します. 11月頃に撮影した写真4枚目の外観では葉が枯れ落ち、本来の外壁が姿を表すのもポイントです. ただこれでは建物の魅力が蔦の壁面緑化だけに終わりそうな気がするので、建築デザイン的な要素を探していると、鉄柵(写真3枚目)にはアール・ヌーヴォー調の曲線装飾が施されているのが確認できました.

現在はテナントビルであるこのビルですが、当初は食料品店『野田屋』を営む野田源次郎の住宅として建てられました. 当時の富豪層の邸宅というと「ヨドコウ迎賓館」に代表される阪神間の丘陵地というイメージがありますが、船場のど真ん中にドンと3階建てを建てるリッチな方もいたんですね. 設計・施工は大林組と多くのサイトで見られますが、個人としては伊東恒治氏という方が手がけています. が、当人の詳しい確定的な情報は残念ながら見つかりませんでした.
0187:青山ビル エントランス

0187:青山ビル エントランスから階段を見上げる

0187:青山ビル 階段の渦巻きデザイン

0187:青山ビル 階段手摺のデザイン

0187:青山ビル 館内にあるアーチ

0187:青山ビル 館内のステンドグラス

それでは館内へ. 2016年のイケフェスでは見学できなかったので、写真はそれ以前のイケフェスのものを掲載しています. コーヒー屋さんの看板が掲げられた入口からすぐに右へと曲がると、螺旋階段のあるエントランス(写真1・2枚目)がお出迎え. 階段の手摺(写真3枚目)がねじり細工によって渦巻き状になっているのがとてもユニークです.

曲線の美しい木製手摺を見学しながら上がると、両側が漆喰のアーチ(写真5枚目)となった2階フロアへ. シンプルなアーチではなく、装飾付きという気合の入りようにはビックリです. 元が住宅として建てられたためか、一部の廊下が非常に細く迷路のような場所もあるのが面白い. 他に館内を彩る要素として押さえておきたいのが、各所に散りばめられたイタリア製ステンドグラス. これらは大正時代から残るオリジナルのもので、花柄(写真6枚目)や鳩といった鮮やかなデザインが随所に残っています. ぜひ探してみてください. 短めですが、今回はここまでで〜


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