みずほ銀行京都中央支店 - ARCHI'RECORDS(アーキレコーズ)- 建築紹介・建築探訪録        

みずほ銀行京都中央支店

           
0218:みずほ銀行京都中央 メイン

0218 - みずほ銀行京都中央支店(旧第一銀行京都支店)
竣工:1906年
設計:辰野金吾+葛西萬司 / 辰野葛西建築事務所
住所:京都府京都市中京区烏丸三条南入饅頭屋591
特記:1999年解体・2003年レプリカ復元

皆様どうも. 前回の「旧北國銀行京都支店」に引き続き、今夏の京都特集も烏羽通沿いからお送りします. 烏丸通と三条通が交わる交差点角地に建つみずほ銀行京都中央支店は、もともと1906年に辰野金吾氏と葛西萬司氏によって建造された辰野式建築の一つ. 一見すると当時から建っているように見えますが、現在のものは2003年に復元再建されたレプリカで、厳密には辰野氏の現存建築ではありません.

ファサード保存でもない再建建築を、建築スポットとして扱うのにはかなり苦心しましたが『烏丸通に昔から残る銀行建築の歴史としての継承』と『現物と見間違うほどの辰野式デザインの復元』というプラスの観点から、建築スポットとして紹介することにします. それでは気を取り直していってみましょう.
0218:みずほ銀行京都中央 烏丸通より①

0218:みずほ銀行京都中央 烏丸通より②

0218:みずほ銀行京都中央 烏丸通より③

0218:みずほ銀行京都中央 屋根拡大

0218:みずほ銀行京都中央 窓のデザイン

こちらでは烏丸通から撮影した外観の様子を掲載しています. ドーマー(写真4枚目)のついた傾斜の大きい淡青色屋根と赤煉瓦タイルの組み合わせは、近代建築としての存在感を十分に示しており、復元の精巧さを伺わせます. 全面に強調された赤と白の横ストライプは、まさに全盛期の辰野式フリークラシック. 2階窓のアーチ部の装飾(写真5枚目)やコーナー部の屋根装飾(トップ写真)も細やかで美しいもので、やはり初期の細やかな意匠も辰野建築の魅力として外せません.

辰野氏オリジナルの京都支店は、近くの三条通に建つ「旧日本銀行京都支店」と同年の1906年竣工で、辰野式建築として初期のものです. みずほ銀行の前身である『第一国立銀行』の頭取であった渋沢栄一(しぶさわ えいいち)氏とは、自邸(「渋沢栄一邸」※非現存)の設計を請け負うほどの深い縁があり、この建物も渋沢傘下にあった第一銀行の京都支店として依頼されたものであると考えられます. 現在は中央玄関から両翼へ広がる外観ですが、昔の絵葉書写真URLをみると竣工当時は南翼がなかったことが伺え、元はコーナー寄りの銀行だったことがわかります.
0218:みずほ銀行京都中央 入口①

0218:みずほ銀行京都中央 入口②

0218:みずほ銀行京都中央 三条通側①

0218:みずほ銀行京都中央 三条通側②

0218:みずほ銀行京都中央 三条通側③

イオニア式とコリント式が複合したような柱が両脇に並ぶ玄関(写真1・2枚目)は実に力強さを感じさせるデザイン. 当時の銀行建築のように巨大なオーダーを用いない代わりに、玄関両脇や上部に装飾を集中させて入口の存在感をグッと引き立てています. 写真3枚目からは建物北側となる三条通からの眺め、いかにも元の建物の後ろに新館を増築させたかように建てている部分に、復元としてのこだわりを感じます. 窓を模した石の彫刻(写真5枚目)もこれまた見事でした.

休館中の探訪のため、外観までの紹介となります. オリジナルの保存ではなく、レプリカという形で建て替えという珍しいスタンスで復元された銀行建築なわけですが、あまりの復元の精巧さに驚かされました. しかしこれは辰野建築ではないというのは真ではあるのですが、といって復元されなければ辰野建築の痕跡そのものがなくなってしまうわけで難しいところ. それでも私は、辰野式のデザインを見れて良かったと思った次第であります. では今回はここまで〜


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