長崎港上屋B棟 - ARCHI'RECORDS(アーキレコーズ)- 建築紹介・建築探訪録        

長崎港上屋B棟

           
0046:長崎港上屋B棟 メイン

0046 - 長崎港上屋B棟
竣工:1994年
設計:北川原温
住所:長崎県長崎市元船町14-38

皆様どうも. 今回紹介するのは前回の「長崎港ターミナル」のお隣にある『上屋(うわや)』です. 上屋といえば広島県尾道にあった「ONOMICHI U2」が、上屋をリノベーションしたものでしたが、今回は現在も営業中 長崎港上屋B棟をお送りします.

手掛けたのは東京芸術大学教授でもある北川原温(きたがわら あつし)氏. 長野県出身の建築家で「岐阜県立森林文化アカデミー」や「長野県立稲荷山養護学校」など内陸県に数々の代表的建築がありますが、中でも代表的なのが「中村・キースへリング美術館」でJIA大賞・芸術院賞・村野藤吾賞を受賞しています. 最近は美術館近辺に「小淵沢アートヴィレッジ」もオープンさせているので、是非セットで見に行きたいです.
0046:長崎港上屋B棟 外観

0046:長崎港上屋B棟 長崎港ターミナルを望む

倉庫の外観は塩害対策のためか全面ステンレス葺きという、恐らく全国探せば数件はありそうな仕様ですが、上の屋根から壁がクルンと包まっていて、柔らかみのある表情を生み出しています. 前回の豪快な高松建築のお隣にあるとは思えないようなダイナミックさとは真反対の印象です. 屋根部分だけと思いきや、角の部分もこの包まりという徹底ぶりです.
0046:長崎港上屋B棟 港側からの眺め

0046:長崎港上屋B棟 C棟展望デッキから屋根を望む

裏手に行くと、そこには豪快に梁の突き出た倉庫ブースがありました. この梁はただデカいだけではなく、ステンレスの屋根と、もう内側の屋根の間に通風層を確保することで、冷房のない倉庫の室内環境を整えるバッファー(緩衝層)の役割も兼ねています. 業者でもないので当然中には入れませんが、柔らかさのあった先程の外観とは真逆の挑戦さが感じられます. といってもこの挑戦もかなり微量な感じがしますが…

当時の新建築には北川原氏の苦闘話が記載されて実に面白いんですね. 高松氏のターミナルとの関連性に関しては「恐竜に対するだんまり作戦」、『ナガサキ・アーバン・ルネッサンス2001構想』の顧問だった建築家 堀池秀人(ほりいけ ひでと)氏との論戦では「恐竜に狙われた羊のよう」と自らを形容していました. まさに当人にとっては『守りの建築』だったといえるでしょう. ちなみに地上から見た時は方形屋根だと思ってましたが、隣にあるC棟の上から見ると、切妻タイプの屋根だったことが写真から見てとれました.

というわけで短めですが今回はここまでです. 内観見れないとこう短くなってしまいますね. 長崎の北川原建築は『守りに徹した銀の羊』のような上屋だけかと思いきや、実はもう一件、北の佐世保に「佐世保新みなとターミナル」がありますので、来る日にはバッチリ写真に収めて公開したいと思います. それでは今回はここまでで〜


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