阪急梅田ビルディング - ARCHI'RECORDS(アーキレコーズ)- 建築紹介・建築探訪録        

阪急梅田ビルディング

           
0059:阪急梅田ビルディング メイン

0059 - 阪急梅田ビルディング
竣工:2013年
設計:日建設計
住所:大阪府大阪市北区角田町8-7

皆様どうも. 今回の舞台は大阪の梅田です. 2010年代初めの「JR大阪ステーションシティ」や「グランフロント大阪」の開業、そして来る「うめきた2期」構想の再燃による『うめきたブーム』が続いていましたが、最近はその熱も収まってきたように思います.

JRの関連拠点の再開発が目立ちがちな梅田ですが、それらとほぼ同時期に百貨店再開発を行っていた私鉄会社があります. 大阪梅田と神戸・宝塚・京都を結ぶ鉄道網を有する『阪急電鉄』です. 箕面有馬鉄道を前進とする阪急は、創業者の小林一三氏による政策によって『宝塚歌劇団』を始めとする沿線開発の先駆けとして発展してきました. 今回はそんな阪急の商業・ビジネス拠点である阪急梅田ビルディング(阪急うめだ本店)のご紹介です.
0059:阪急梅田ビルディング JR大阪駅南口から

0059:阪急梅田ビルディング 低層階の外観

0059:阪急梅田ビルディング 沿道に並ぶアーチ窓

阪急ビルはJR大阪駅の東隣すぐという好立地にあります. 低層階の所々にアーチ窓や丸窓を用いるなど百貨店の建物としては装飾的で、外壁をマルーンカラー(阪急車両のメインカラー)にしているため、普通のオフィスビルよりも圧倒的に目立つ外観をしています. 装飾はこれだけではなく、沿道のアーチ窓には鉄製のレリーフが取り付けられていて「あぁ阪急っぽいな」と、そんな装飾性・高級感のある外観に感じます.

阪急百貨店は『日本初のターミナルデパート』として1929年に創業しました. 開業当時阪急電鉄の梅田駅は、今の阪急百貨店の位置にあったため、百貨店は駅ホームをコの字に囲うように建設されました. 1973年にはJRの北側にある現在の高架ホームに移設され、百貨店は増改築を繰り返して面積を拡大させましたが、それによる複雑な空間構造と老朽化が問題となり、建て替えが行われ現在に至ります. 日建設計の設計のもとで定められたコンセプトは『クラシック・モダン・エレガンス』と阪急らしいテーマです.
0059:阪急梅田ビルディング 1階グランドコンコース①

0059:阪急梅田ビルディング 1階グランドコンコース②

0059:阪急梅田ビルディング 1階グランドコンコース③

0059:阪急梅田ビルディング 阪急百貨店入口に取り付けられたレリーフ

それでは1階の内部へと入っていきます. 阪急ビルの内部に入ってまずはじめに驚かされるのは、北側の阪急梅田駅と南側の各地下鉄路線をダイレクトに結ぶ『グランドコンコース』です. 天井高9m、幅16.5mもの広々としたコンコースの両隣には、街並みのように綺麗に整備された阪急うめだ本店・阪急グランドビルのショーウインドウが並んでいます. 百貨店の上にも先ほどと同じ鉄製のレリーフが取り付けられていました. これは鷹?鷲?

6つの鉄道駅と一日250万もの人々が行き通う大阪梅田では「どの道を通れば駅に行けるかわかりにくい!」という通路構造が問題となっていて、再開発でもこの解消がしばしば特長としてあげられています. JR大阪駅ではそれを南北の連絡通路やアトリウムで解消しましたが、阪急はこの巨大なコンコースを作ることで解消を図っています. これほど巨大でわかりやすい道があれば、少なくとも「どっち行けばいいかわからん!」という状況はなくなるでしょう.
0059:阪急梅田ビルディング 9階にある『祝祭広場』

0059:阪急梅田ビルディング 『祝祭広場』を12階からみる

0059:阪急梅田ビルディング 夜の屋上広場

0059:阪急梅田ビルディング 13階屋上ステージ

0059:阪急梅田ビルディング 屋上広場に隣接する稲荷神社

百貨店の9階に上がってきました. そこにあるのは百貨店のイベントスペース、9階から12階の4フロア分を吹き抜けとした『祝祭広場』です. 北側にある階段スペースは、同時にコンサートホールの客席のようで、広場にステージを設置すればすぐにホール空間に早変わりしそうです. 個人的には広場全体を俯瞰できる場所がある、12階廊下のこの眺め(写真2枚目参照)が好きだったりします.

12階からエスカレーターを上って13階の屋上広場に着きました. 外はもう真っ暗です. 樹木を植えるのは定石となりつつありますが、屋上広場に芝生を敷いている百貨店って珍しい気がします. あたりにはイベントスペースやホール場がありますが、一番びっくりしたのは写真にある神社でした. ここまで本格的で立派なのはレアです. この神社が建てられたのは昭和47年と旧く、元々従業員スペースにあったものを「多くの方にお参りいただきたい」という思いからこの広場に移設したそうです. 屋上に来た際は是非お参りしていってください. 百貨店神社なので商売的なご利益あるかも?

というわけで今回はここまでです. JR・阪急を皮切りとした商業店舗の再開発ですが、都市構造も解消しつつ各社独自の路線で面白い空間を作り出していることに興味深さを感じています. そして2023年には、梅田もう一つの私鉄である『阪神電鉄』も百貨店を再開発した「大阪神ビル(阪神梅田本店)」を開業予定ということで、まだまだ梅田から目は離せなさそうです. 数年先ですがそれまでにはうめきた2期できてるかな…まぁ気長に待ちましょう. というわけで今回はここまでです〜


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