世界平和記念聖堂 - ARCHI'RECORDS(アーキレコーズ)- 建築紹介・建築探訪録        

世界平和記念聖堂

           
0008:世界平和記念聖堂 メイン

0008 - 世界平和記念聖堂
竣工:1953年
設計:村野藤吾
住所:広島県広島市中区幟町4-42
選定:DOCOMOMOセレクション(100選:No.45)
賞歴:1955年日本建築学会賞

お次は安芸の國、広島県の中心部に聳え建つ世界平和記念聖堂です. 丹下健三氏と肩を並べた昭和建築界の超大御所 村野藤吾(むらの とうご)氏の代表作です. 他の名建築をあげればキリがありませんが「日生劇場」や「宇部市民会館」、現存しないものですと「そごう心斎橋」や「旧阿部野橋ターミナルビル」、大阪在住の人であれば「梅田換気塔」も村野氏の作品です. そんな戦後モダニズム時代の重鎮が設計されたこの聖堂を満喫してきました.
0008:世界平和記念聖堂 外観①

0008:世界平和記念聖堂 外観②

0008:世界平和記念聖堂 外観③

0008:世界平和記念聖堂 外観④ 

0008:世界平和記念聖堂 正門アーケードの天井部分

外観ですが、ボリュームとしては巨大な直方体の集合のような構成ですが、よくよく細部を見るとこの手の懲りよう. もうなんというか…圧巻です. 表面の灰色のレンガは、コンクリート打ち放しの上に、広島の川砂を防水セメントと混ぜて日陰干ししたオリジナルのコンクリートレンガでつくられています. 所々一部のレンガが表面から飛び出しているのが、平坦な表面にアクセントを加え、全体のイメージを和らげています. 写真2枚目下部分の彫刻は村野氏の盟友でもある建築家 今井兼次による、キリストの七つの秘跡を表した彫刻がありました.

採光のための窓の形状は大小さまざまながら、主に3つの曲線によって構成されているように見えます. まるで「花」のような印象をもたせており、このような独特のマークは大阪の「アポロビル」のファサード両端部のマークにも似たようなデザインが施されています. 一部のサイトでは猪目紋(ハート型)と称されていますが、真意はわからずじまいです.だれか御教授願います!
0008:世界平和記念聖堂 内観①

0008:世界平和記念聖堂 内観②

0008:世界平和記念聖堂 内観③

0008:世界平和記念聖堂 側廊の連続アーチ

0008:世界平和記念聖堂 造形に満ちたステンドグラス

訪問時は結婚式の催事だったため、式中はカメラをしまって後ろから粛々と観覧. 全体的にグレートーンなこの聖堂は、祭事のような晴やかさを除し、日本的な静寂さ・粛々さを感じさせます. 三廊式バシリカを構成する廊下部分・聖堂中央部のRCアーチは彫刻装飾をなくし、西洋の教会に日本的な侘び寂びの精神が融合した村野ワールドが広がっていました. 天井は木のルーバーで、高さも低く抑えられ、これも和風な要素に見えました.

そして式終盤には、玄関部2階に設置された巨大オルガンからメロディーが流れました. 普段聞くことのできない教会のメロディーは、全面RCのためかとても反響し合っていました. しかし、そんな祝いのメロディーが流れても、聖堂内の雰囲気は静寂に包まれていました. これは西洋式というよりは、日本式の結婚式のテイストではとも考えたりもしてました.

実はDOCOMOMOで選定されている村野建築には教会がもう一つ、西宮というド近所にあることがわかりましたので、そこにもいつか行ってみたいものですね. ではでは今回はここまで〜

2016.2.18. 写真5枚追加


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