ICビル - ARCHI'RECORDS(アーキレコーズ)- 建築紹介・建築探訪録        

ICビル

           
0203:ICビル メイン

0203 - ICビル
竣工:1985年
設計:黒川紀章
住所:和歌山県和歌山市吹上1-1-19

皆様どうも. 今回も和歌山市の中心部から、見た目がユニークなビル建築をお送りします. 和歌山市の建築といわれれば「和歌山県立近代美術館」「和歌山県立博物館」(トップ写真 ビルの裏手)といった黒川紀章氏の作品を思い浮かべる方も多いかと思われますが、文化ゾーンの近くにも黒川氏が手掛けたICビルがあります. じつはこのビル、黒川氏の主要な作品リストには掲載されておらず、ネット上の資料もわずかという超ニッチな黒川建築です.
0203:ICビル 外観①

0203:ICビル 外観②

0203:ICビル 外観③

0203:ICビル 外観④

ビルがあるのは『和歌山城』の建つ和歌山公園から南西へ少し歩いた国道42号線沿いです. 写真1枚目の奥にはわずかに和歌山城が確認できます. 空に向かって鋭いトンガリを見せるシルバー外壁の細長ビルですが、特徴的なのは国道側に向いたそのファサード. 中央に展開した幾何的模様や両脇の窓から伸びる模様など、ビルの名の如く電子機器で使用される『IC(集積回路)チップ』を思い起こさせる奇抜かつストレートなデザインです.

ビルの完成は1985年. それまでこちらが和歌山初の黒川作品と考えていた「きびドーム(1994年)」よりも古いため、本当にこれが和歌山初作品かもしれません. 中央の幾何模様部分はちゃんと開口として開けられており、奥にはわずかながら隙間が設けられています. 建物の形はシンプルなのにデザインが非常にポストモダン的. もしかすれば奥の隙間(余地空間)も将来増築可能なメタボリズムではとも考えましたが、ちょっと深追いな気がしますね.

集積回路がモチーフということで、それに関連する本社ビルかと思っていました. しかし別サイトを見ると、1階はギャラリー、2階から5階はグループホーム等といった感じで入居しているようです. この手の企業にとってはイメージにぴったりな顔なのですが、竣工当時は本当に自社ビルだったのでしょうか? 資料が少ないのでどなたかご教示願えればと思います. 和歌山城や美術館からも近いニッチな黒川建築へぜひ、短めですが今回はここまで〜


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