




市庁舎や西武大津店を見学した後なので時刻はすっかり夕暮れ. 建物自体は一見3階建てとコンパクトなものの、西武の向かい側が広い公園になるため、建物の存在が遠方からでもよく確認できます
(写真1枚目). 交差点に向かって大きく開かれたアトリウムが特徴的なTOKIMEKIは2003年竣工. 道路に向かって総ガラス張りとなった商業フロアは3階までですが、公式サイトでは『鉄骨造4階建て』と表記されているので、屋根にスペースがあるのでしょうか.
写真3枚目以降では、よりアトリウムに接近した写真を掲載. 個人的に一番気になったのが2階フロアの外廊下
(写真3・4枚目)です. 非常に薄いコンクリートスラブを、細い丸鋼4本で逆四角錐状に展開した柱ユニット2つで支える姿は、素材を限界まで切り詰めるストイックな印象を受けます. アトリウム天井は鏡面仕上げ
(写真5枚目)で、見上げると自分の姿を真上に見れるというのは面白いです.




こちらは膳所駅へ繋がる通りから見た外観を. この通りの名前は『ときめき坂』
(写真4枚目 道標)と若者向けの洒落た名前となっていて、建物名もこの坂に由来します. こちらも各階全面ガラス張り、薄いスラブの外廊下が張り出し、庇裏が鏡面となる屋根が覆う、混じりっ気なしの整然としたファサードが綺麗です. ただ手摺のデザインが細すぎてちょっと怖い. 実際に上からも見ましたけど、子供は上の隙間から抜けられそう. 3階には後付けの落下防止網が張られていました.
今回は短めながらここまでで. 未だにロボットメカニカルなポストモダン建築が印象に残る高松氏の作品群ですが、素材を切り詰めながらも近代メカ的な雰囲気をだしていて『シャープなロボット』という表現が似合う後期作だったように思います. 実は大津にはオフィスビルですが「LINKS」という建物が現存していて、こちらは前期の作風も色濃く残るポストモダンな建物になっています. この建物からも近いですので、興味がありましたらフラッと行ってみてください.
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