



列車から降りてあたりを見回すと、中央部は軽く2フロアはある階高の高いホームが目に飛び込んできました. 駅の雰囲気はスチール
(金属)を多用した近未来観溢れるホームで、8角形断面の列柱が非常にメタリックなものに仕上がっています. ホームだけではなく、公衆電話の棚やベンチ、エスカレーターの落下防止を兼ねたモニュメントにもかっこよさのあるインテリアデザインが施されていました.
駅舎のデザインを手掛けたのは都市計画・建築計画を手掛けるコンサル企業『UG都市建築』代表の建築家 山下昌彦
(やました まさひこ)氏です. 主に関東一帯の集合住宅の設計やアーバンデザインを専門とし、建築というよりは都市・まちづくりを専門とした都市計画家として活躍されています. 山下氏がこの駅舎でテーマとしたのが『海』、再開発の最中で町並みが形成されていない場所に、未来の町並みを先取りするシャープでスピード感溢れるデザインとして海を表現しています.





それではエスカレーターを昇って改札階へと向かいましょう. 先程のホーム階は地下5階、改札階は地下2階なので実に3フロア分のなが〜いエスカレーターが続きます. みなとみらい線が全体的に一般的な地下鉄よりも深い場所を走るということがよくわかります. そうして到着した改札階は先程のホーム階とは雰囲気が違って曇りガラスが多用されたコンコースになっていました. 波形の天井が奥へ奥へと続く様には、力強い疾走感を感じさせます.
山下氏は乗降者がどのフロアにいるのか解りやすくするために、ホーム・改札・連絡通路のフロアごとに異なるテーマをもった空間を設計しています. 先程のホーム階
(B5階)はスチールを多用して『力のある水の流れ』を表現し、改札階(B2階)ではカーブするガラス壁を用いて『横にうねるウェーブ(波)』を表現しています. このウェーブの壁にはトイレにも適応されているためか、鏡台が微妙に透けて中の様子が浮き出ていました.


そして更に改札階から昇って地下1階の連絡通路にやってきました. 丸みのある壁面にストライプ調の模様が施された壁天井がスーッとと奥まで伸びる様は波のようにもみえます. そして何より目を引くのは、円形に凹ませ鮮やかな黄色で仕上げた天井です. 山下氏はこの連絡通路階を『水中から見た水面』をイメージして設計したと述べており. この円形はさながら水盤にポトリと水滴が落ちた時にできる波紋と解釈できます. 非常にカッコいいデザインです.
そしてもう一つ、新高島駅の見所は地上出入口(上屋)です. 角状の鉄骨を格子状に組み立て、それをガラスで組み込むことで、近代デザイン溢れる上屋に仕上がっています. そしてこの上屋は夜間には青色LEDで彩られるということで地上に上がってみたものの…私が出たのは別の出口. しかも電車の時間に間に合わずで見ることはできませんでした. どのような上屋なのかは下の参照サイトご参照あれ. 見ただけでもめちゃめちゃカッコいいです.
今回の紹介はここまでとなりますが、いかがだったでしょうか. 駅付近には「日産グローバル本社
(設計:竹中工務店+谷口吉生)」や「富士ゼロックスR&Dスクエア
(設計:清水建設)」など個性的なオフィスビル建築が建ち並んでいるので駅から降りた後はぶらぶらと歩きながら横浜駅まで歩いてみるのもいいかもしれません. というわけで今回はここまで〜
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